【2019】新松戸中央総合病院_2
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おかげさまで当院は新しい元号とともに開院40周年を迎えることができました。これもひとえに地域の皆さま、開業の先生方、救急隊をはじめ医療に関わるたくさんの皆さまのご協力の賜物と存じます。この場をお借りしまして心より御礼を申し上げます。 40周年の歴史の中には様々な出来事がありました。それぞれの局面で当院を叱咤激励、ご支援をいただきこの40周年という節目を迎えることができました。人間でいうと不惑の歳にあたります。病院としても、中規模総合病院としての機能を充実させ、果たすべき使命の方向性が定まってきたと自負しております。 日本では全人口の半数ががんに罹患し、三分の一の方ががんで亡くなる時代です。このがんという忌まわしい相手と向き合い、しっかり対峙していくことが我々にとっての一つの大きな使命と考えております。この春には千葉県がん診療連携協力病院として、これまで認定されていた胃がん・大腸がんだけでなく、肝臓がん・乳がんに関しても新たに認定されました。これまでの診療実績だけでなく、その領域に関わる専門医をはじめ、充実したスタッフの配置が評価されてのことです。一昨年より肺手術も開始しており、手術件数は年間300件を超えるようになりました。来年度には肺がんについても千葉県がん診療連携協力病院の追加認定を申請する予定です。消化器がんでは胃がん・大腸がん・肝臓がんだけでなく、膵臓がん・胆道がんといった疾患も数多く手術を行い、がん薬物療法専門医のもと最先端の化学療法を実施しています。化学療法に関わる専門の認定看護師や、緩和医療の認定看護師も配置して多方面からのサポートを行っています。また、血液系腫瘍の悪性リンパ腫や白血病、多発性骨髄腫などにも積極的に治療を行っています。多発性骨髄腫に対する自家移植治療も開始いたしました。 また、透析や毒素吸着療法などの血液浄化治療も私どもの主たるメニューの一つです。総合病院として背景に複雑な疾患が隠れている方も多く、そういった困難症例の透析では地域でも抜きん出たスキルを発揮しており、医療機関からもたくさんの紹介をお受けしております。 さらに、心臓血管外科の手術も盛んに行っており、開心術は年間170件程度、それ以外の血管外科手術も含めると年間330件以上の手術を行っており、近県からの紹介も多数お受けしております。 質の高い医療の提供には、質の高いスタッフ教育が必要なことは言うまでもありません。2018年度から新しい専門医制度が始まり、当院は内科領域・外科領域ともに専門医制度の基幹プログラム病院として認定されました。医師教育のみならず、看護師、技師など、全ての職種において現場でその力をいかんなく発揮できるよう十分な教育を行っていく所存です。今後とも地域の皆さまの忌憚なきご意見を賜りながら成長を続けてまいりたいと存じます。今後とも新松戸中央総合病院をよろしくお願い申し上げます。 病院長 1 SHINMATSUDO CHUO GENERAL HOSPITAL ANNUAL REPORT 2019 高度な医療と、優しいこころを大切に 皆さまに愛される病院を目指します 松尾 亮太

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