睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)とは、睡眠中に「呼吸が止まる。」「呼吸が浅くなる。」等の症状が1時間に何回も起こる状態です。このような状態が1時間に5回以上、または一晩に30回以上ある場合、睡眠時無呼吸症と判定されます。(この判定の時にはAHIと言う指数が使われます。) 「昼間とても眠くなる」「大いびきをかく」「眠っている間に呼吸が止まる」等の症状は聞いたことがあると思います。
しかし、この病気の本当の怖さは生活習慣病を引き起こす可能性が高い事にあります。SASと生活習慣病は非常に密接な関係を持っており、SASを治療する事により生活習慣病が改善した例が多く報告されています。また、昼間の眠気が強いため、業務中の集中力低下、居眠り運転のなど経済的損失につながる危険性があります。山陽新幹線の居眠りによるオーバーラン事故や、スリーマイル島の原発事故もSASが原因と言われています。
SASは、空気の通り道である上気道が狭くなり、閉塞してしまい起こります。
その要因は下記のような事があります。
その要因は下記のような事があります。
睡眠時無呼吸症(SAS)は高血圧、耐糖能障害(糖尿病)、高脂血症の誘因のひとつと言われています。睡眠が分断されることによる自律神経の乱れや呼吸が止まり血液中の酸素濃度が低下することによる低酸素ストレスが原因です。SASの場合、健常人に比べて高血圧:約2倍、糖尿病:約1.5倍、冠動脈疾患(心筋梗塞等):約3倍、脳血管疾患:(脳卒中)約4倍のリスクがあると言われています。
高血圧 | SASと高血圧の関係は確立されています。薬剤抵抗性の高血圧の場合、約80%にSASが合併症として存在していたとの報告があります。 SASを治療する事により血圧のコントロールが良好になった例が多く報告されています。 |
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糖尿病 | SASの場合血糖を下げるホルモンであるインシュリンに対し抵抗性を持ってしまい働きが弱くなる傾向にあります。そのため過剰なインシュリンの分泌につながり糖尿病を発症しやすくなってしまいます。 SASの治療によりインシュリン抵抗性がなくなり、血糖コントロールが良好になった例が多数報告されています。 |
使用説明を病院で行い、自宅にてご自身で装着していただき行う検査です。
指に酸素飽和度センサー、鼻にに呼吸センサー、胸と腹に呼吸運動センサーをつけます。
簡易検査にてAHI20以上、40未満の場合、行う検査です。(上記以外の場合でも医師の判断により行う場合があります。)
1泊入院での検査となります。(夕方入院、翌朝退院)
簡易型センターに脳波、眼球運動センサー、イビキセンサー等が追加となります。
CPAP療法
CPAPは常に軌道に用圧を加え閉塞しないようにする機能です。閉塞性無呼吸症治療の第一選択の方法です。
マウスピース・スプリント
下あごを先方に突き出させるように工夫したマウスピース。
手術
肥大した扁桃腺やアデノイドの除去手術。
減量・ポジションセラピー
CPAP療法