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栄養コラムレシピ

更新:2017年12月14日

緩やかな糖質制限


Part.1 糖質制限の目的

糖質制限食は、食事の糖質を制限することで、食後の血糖値の上昇を抑える食事療法として用いられてきましたが、今では血糖値の是正のみならず、メタボリックシンドロームの改善に効果的な食事法としても注目されています。
過剰な糖質摂取を制限することで、高血糖の是正にともなう高インスリン血症を改善する機序により、肥満の改善にも効果がみられます。また血液中の余分な糖質は、エネルギーとして使いきれずに肝臓と筋肉でグリコーゲンとして貯蔵され、さらに余分な糖質は、脂肪細胞に運ばれ中性脂肪として蓄えられます。これにより高中性脂肪血症や脂肪肝などを招きます。このため、糖質制限をおこないこれらを是正することで、メタボリックシンドロームの改善にも効果がみられます。

Part.2 緩やかな糖質制限へ

2006年の米国糖尿病学会の栄養勧告の中で、糖質制限は1日130g以下の糖質摂取食と定義されています。1日130gの糖質制限の根拠としては、脳と赤血球が1日に必要とする糖質の量が130~150gと報告されているためです。
極端な糖質制限(1日糖質50g以下の制限)をおこなうと、肝臓で脂肪酸からケトン体という物質を生成されます。ブドウ糖が枯渇すると、脳はこのケトン体をエネルギー源として利用します。一方でケトン体は、血管内皮細胞に障害を起こす可能性や、ケトアシドーシスという命にかかわる危険な状態を引き起こす可能性も危惧されています。このため、1日130g以下の緩やかな糖質制限(ロカボ)が広がりつつあります。
エネルギーを制限すると、体に必要なタンパク質、脂質までも制限することにつながりやすく、また極端な糖質制限では減量するものの、リバウンドがみられます。糖質だけを緩やかに制限し、体に必要なタンパク質や脂質はしっかり摂る食事のほうが、リバウンドも少なく、減量効果を長期的に維持できていると報告されています。

出所:臨床栄養Vol.131No.7



Part.3 ロカボとは

緩やかな糖質制限食「ロカボ」は、英語で低糖質の意味を持つ「ロー・カーボハイドレート(Low Carbohydrate)」の略称とされ、毎日の食事から糖質摂取を抑え、タンパク質、脂質などはしっかり食べて、無理なく栄養の偏りもないダイエットの食事法としても注目されています。
※糖質制限のポイントは、炭水化物(主食になるもの)だけを制限するのではなく、糖質が多い食品を全般的に控やえることが大切です。


■糖質が多い食品

分類 糖質が多い食品
穀物 ご飯、パン、麺、そば、うどん、餅
芋類 サツマイモ、ジャガイモ、サトイモ
豆類 あずき、金時豆、うぐいす豆
野菜類 カボチャ、トウモロコシ、レンコン
果実類 果物全般
アルコール ビール、日本酒、紹興酒、カクテル
ジュース類 炭酸、果汁ジュース、スポーツドリンク
甘味料 砂糖、ケチャップ、みりん、蜂蜜、メープルシロップ




一部の人工甘味料では、摂りすぎによるアレルギーの発症や発癌性のリスクが報告されています。「アスパルテーム」や「スクラロース」などの人工甘味料では、一日の摂取上限量が設定されており、過剰摂取には注意が必要です。主に清涼飲料水などに使われています。
一方、「エリスリトール」「羅漢果エキス」といった天然由来の甘味料については、FDA(アメリカの食品医薬品局)や EMA(ヨーロッパの医薬品局)でも摂取上限量を設定する必要はないとされており、ロカボ食品などにも使用されています。


担当:管理栄養士 久保田



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