新松戸年報2020
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肺癌・転移性肺腫瘍・縦隔腫瘍・胸壁腫瘍・胸膜腫瘍・気胸・膿胸・胸部外傷・呼吸器細胞診・胸部画像診断 など、胸部の疾患を幅広く専門にしています。 当科では根治性を損なうことなく、安全で確実な手術術式を選択しています。基本的には胸腔鏡を併用して患者さんに負担の少ない低侵襲手術を実施しています。また肺気腫や肺線維症など、呼吸器内科的疾患に対する診療と治療も行います。胸部画像診断も専門としているので、各種の胸部異常陰影に対する精査・診断も可能です。 呼吸器内科・呼吸器病理の専門医と密接に連携し、正確な診断の下、個々の患者さんにとって最も適切な治療方法を選択の上、実践致します。胸部外傷に対する緊急手術にも対応しています。 当科では手術後の患者さんの早期回復も重要視しているため、リハビリテーション室のメンバーと協力して積極的な周術期リハビリテーションにも力を入れています。 ○原発性肺癌 ○転移性肺腫瘍 ○悪性胸膜中皮種 ○肺良性腫瘍 ○縦隔腫瘍 ○胸壁腫瘍/胸膜腫瘍 ○気胸(自然気胸、続発性気胸) ○膿胸/肺膿瘍 ○肺感染症に対する外科治療(肺結核、非結核性抗酸菌症、肺真菌症など) ○胸部外傷 ○難治性胸水 ○肺気腫、間質性肺炎など、びまん性肺疾患の診断/治療 ○胸部異常陰影に対する精査/診断 ○胸腔鏡下気胸根治手術 ○胸部外傷に対する緊急手術 ○肺気腫に対する肺容量減量手術 ○胸腔鏡を併用した肺悪性腫瘍に対する手術(標準術式である完全胸腔鏡下胸腔下肺葉切除、胸腔鏡補助下肺葉 切除+リンパ節郭清術、呼吸機能温存を目的とした区域切除などの積極的縮小手術) ○進行肺癌に対する拡大手術(心臓血管外科と協力しての拡大手術も実施しています) ○縦隔腫瘍に対する手術(胸腔鏡手術から囲組織合併切除を要する拡大手術まで実施可能です) ○膿胸および血胸に対する手術(胸腔ドレナージ・掻把、開窓術など) ○その他(胸腔鏡下肺/リンパ節生検、胸壁/胸膜腫瘍に対する手術、悪性胸水に対する胸膜癒着術) ○胸部異常陰影の精査/診断/治療方針の決定 〇気道ステント挿入術 呼吸器外科担当の副院長・外科統括部長の都島 由紀雄(つしま ゆきお)と申します。呼吸器外科領域に関しては術者として1900件以上の執刀経験があり、原発性肺癌・転移性肺腫瘍・縦隔腫瘍・気胸・血胸・膿胸・胸部外傷など、多岐に亘る呼吸器外科領域の手術が可能です。Zurich大学胸部外科のWalter Weder教授の御指導の下、肺移植フェローとして実際に肺移植の現場に携わっていた経験もあります。 当院は平成29年4月に私が初代部長として呼吸器外科を新規に開設し、御陰様で順調に軌道に乗ることが出来ましたので、3年間の呼吸器外科総手術件数は800症例を超え、県内でも有数の手術症例数を誇る施設となって おります。令和元年からは胸腔鏡手術のエキスパートでもある熟練の呼吸器外科専門医(伊藤祥隆医師)がさらに 1名増えましたので、質も量もこれまで以上の高い診療が可能となる体制が整っております。「個々の患者さんにとって最善の治療方法を追求し、最高の医療を実践するために全力を尽くす」を基本理念とし、診察の際には患者さんとその御家族とのコミュニケーションをとても大切にしています。呼吸器外科領域の治療も標準的にはガイドラインに基づいて実施されますが、ガイドラインが全てではありません。自ら研鑽を積んできた豊富で貴重な臨床経験も大切に、個々の患者さんに応じて最善の治療方法を提案の上、優しく暖かく丁寧できめ細やかな治療を実施致します。 当院呼吸器外科の手術の方針に関して若干触れさせて頂きます。近年、内視鏡外科手術の普及とともに呼吸器外科領域でも胸腔鏡を用いた手術が一般的になっています。当院では画質の大変優れた4Kモニターの最新型の 呼吸器病センター 呼吸器外科 対象疾患 当院で行える術式 医師 13 SHINMATSUDO CHUO GENERAL HOSPITAL ANNUAL REPORT 2020

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