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ドクターインタビュー
形成外科

眼瞼下垂は、
皮膚・筋肉の手術のプロ
「形成外科」にお任せください
形成外科李 塡鏞医師
眼瞼下垂は、皮膚・筋肉の手術のプロ「形成外科」にお任せください

まぶたが垂れ下がり、目の前が見えにくくなる眼瞼下垂。
その症状が体調や日常生活に及ぼす影響、またその原因や治療法など、
様々な疑問に、担当医師が豊富な診療経験を基にお答えします。

眼瞼下垂
-その代表的症状-

眼瞼下垂とは、その名前の通り、まぶたが垂れ下がってしまう病気です。
まぶたが垂れ下がることで、黒目の一部、場合によっては大部分を覆い隠すようになり、目の前が見えにくくなったり、視野が狭くなったりします。そうなると正面が見えにくくなるので、自然とあごを出して前を見るようになります。そしてその姿勢が続くと、首に力がかかり、頭痛や肩こりを招く原因になります。
一般的に、まず目の症状で来院される方が多いのですが、診察の中でお話を伺うと、「頭痛」や「肩こり」を感じている方がたくさんいらっしゃいますね。この頭痛や肩こりの症状は、どれだけ長く眼瞼下垂の状態が続いていたかを判断する指標にもなります。
また体の不調以外にも、「見た目」を気にして治療を希望される方もいます。そういう意味で、見た目が気になってしまうのも、一つの症状と言えるかもしれません。

眼瞼下垂の
主な原因は?

眼瞼下垂の原因には、大きく分けて2つ、「先天性」と「後天性」があります。

先天性眼瞼下垂

先天性の方は、生まれつき、まぶたを引き上げる筋肉「眼瞼挙筋」がほぼありません。この場合は、小さな子供のうちに見た目で分かったり、前がよく見えず、歩き方に影響が出ていたりして診断も容易なので、子供の段階で治療を行うことができます。昔は眼瞼下垂という病気自体あまり知られていなかったので、「そのうち治る」と言われたり、「治療法がない」と思っていたりして、大人になって初めて受診することもあったのですが、今はそういうケースは少なくなっています。

後天性眼瞼下垂

後天性の場合、いろいろなケースがあるのですが、最も多いのは老化によるものです。
眼瞼下垂には、「老人性眼瞼下垂」と言って、「加齢によりまぶたの皮膚がたるんで開きにくくなる」ものと、「腱膜性眼瞼下垂」と言って「まぶたを引き上げる眼瞼挙筋が伸びて縮まなくなってしまう」ものがありますが、老化によって、この2つが一緒におこります。特にこういう人が眼瞼下垂になりやすい…というのはないのですが、人間誰でも歳をとれば皮膚がたるんでくるので、老人性眼瞼下垂になる可能性は、皆少なからずあるのではないでしょうか? この他、外傷によるものや、ウイルスによるもの、内科的な病気では重症筋無力症、また極まれに眼球の周囲の腫瘍に起因するケースもありますが、やはり老化を原因とする眼瞼下垂が圧倒的に多く、その多くが50代後半以降に発症しています。
そしてこれらの例の他、もう一つお伝えしたのが、ハードコンタクトレンズを5~10年以上の長期間使用している方のケースです。こうした方は眼瞼挙筋が伸び易くなっており、30代など、比較的若い世代でも「腱膜性眼瞼下垂」の症状が出ることがあるので、注意が必要です。

どのような検査方法が
ありますか?

いろいろな原因があるので、それに準ずる検査をすることになりますが、ほとんどは直接目で見て、「まぶたがどれくらい黒目を隠しているか」を確認して判断します。その後、眼瞼挙筋の力を計測したりしますが、だいたいは見た目で分かり、体に痛みを伴うような検査はありません。
外傷や腫瘍が原因の場合はCTやMRIを用い、重症筋無力症の場合は血液検査を行いますが、これらのケースはまれです。

気になる治療法、
そして予防法は?

重症筋無力症の場合は薬での治療になりますが、それ以外は全て「手術」になります。
まず、先天性眼瞼下垂の場合は、筋膜を移植する手術で対応します。一方、老化により皮膚がたるんでいる場合は、余分な皮膚を取る手術を行います。そして眼瞼挙筋が伸びている場合は、筋肉を糸で縛って縮めていきます。その際局所麻酔を用いますので、途中で患者様にまぶたの開き具合を確認してもらい、相談しながら手術を進めることができます。
ちなみに予防に関してですが、ハードコンタクトレンズが原因のケースは、ソフトレンズに代えるなどしてリスクを取り除くことで防げますが、それ以外は「予防できるものではない」と考えてよいと思います。

受診をお考えの皆さまへ

形成外科は、もともと皮膚や筋肉を対象とした手術の専門家で、その分野で豊富な治療経験があります。以前は、眼瞼下垂と言うと眼科を受診する方が多かったのですが、そういった点から、近年は形成外科で対応することが多くなっています。
眼瞼下垂自体は、生命に直結する病気ではありませんが、運転の際に前が見えにくくなるなど、間接的に命に関わる場合もあります。
「外科」と言うと、なんとなく怖いイメージをお持ちの方もいると思いますが、眼瞼下垂は、痛みを伴うような検査もなく、診断に時間もかかりません。ですから、気楽に「一度話を聞くだけでも」と思って来ていただき、いろいろとお話しできればと思います。

眼瞼下垂自体は、生命に直結する病気ではありませんが、運転の際に前が見えにくくなるなど、間接的に命に関わる場合もあります。