
更新:2018年1月19日
尿酸値を下げる食生活のポイント
Part.1 尿酸値が高いとどうなる?
尿酸は細胞に含まれるプリン体という成分が分解されてできる老廃物です。尿酸は腎臓から尿とともに排泄されますが、尿酸が過剰につくられたり、排泄されにくくなると、血液中の尿酸が増えていきます。
血液中の尿酸値が7㎎/dl以上になると、高尿酸血症と診断されます。高尿酸血症が長く続き、尿酸が血液中に溶け切らなくなると、結晶になった尿酸が関節に沈着し、急性関節炎(痛風)をひきおこします。また、高尿酸血症は腎障害や高血圧、メタボリックシンドロームの発症や症状悪化と関係しています。
Part.2 尿酸値を下げる食生活のポイント
▶適正なエネルギー摂取
肥満は体内での尿酸生成を増やし、体外への尿酸の排泄を妨げます。食べすぎを控え、適正なエネルギー摂取を心がけましょう。肥満(BMI25*以上)がある方は、月1~2㎏を目安に減量しましょう。
*BMI=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)

▶ ショ糖(砂糖)・果糖の過剰摂取を控える
ショ糖(砂糖)・果糖の摂りすぎは尿酸値を増加させます。砂糖入り飲料や果物ジュース、菓子など砂糖や果糖を多く含む食品の摂りすぎは控えましょう。

▶飲酒制限
アルコールが分解される際に尿酸が生成され、その際にできる乳酸が尿酸の排泄を妨げます。プリン体を多く含むビールだけではなく、アルコール自体が尿酸値を増加させるため、お酒の種類に関係なく飲みすぎは控えましょう。
1日の適量の目安 ビール500ml ⼜は ⽇本酒1合 ⼜は 焼酎0.5合程度

▶十分な水分摂取
体外への尿酸の排泄を促すために、水分を積極的にとりましょう。2~2.5L/日程度の水分を摂取し、1日の尿量を2L/日以上に保つようにします。ジュースやアルコール飲料を水代わりに飲むのは避け、水やお茶などで水分摂取をしましょう。

▶プリン体の過剰摂取を控える
尿酸の原料となるプリン体の多い食品は摂り過ぎないようにしましょう。
■プリン体の多い食品(100gあたり)

極めて多い (300㎎〜) |
鶏レバー、マイワシ⼲物、イサキ⽩⼦、アンコウ肝酒蒸し |
---|---|
多い (200~300㎎) |
豚レバー、牛レバー、カツオ、マイワシ、大正エビ、マアジ干物、サンマ干物 |
▶適度な運動
肥満の予防・改善のために週3回程度の軽い運動をしましょう。
過度な運動や無酸素運動は尿酸値の上昇をまねくため避けましょう。

参照:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第2版
担当:管理栄養士