診療情報管理室は、診療録をはじめとする診療諸記録の管理・保存を行い、また膨大な記録のご利用が適正に行われるように管理する部門です。事務部門であり「医事課」と同位に位置づけられており2名の診療情報管理士で「個人情報の管理」「診療記録の量的な管理」や「院内における各種統計」などを担当して行っております。
「個人情報理の管理」では患者さまからの開示請求の窓口を担い、「診療記録の量的な管理」では診療記録の整理や保管等を主に行っています。
平成24年7月の開院当初では、主となる記録媒体は紙であり、その特性を理解し、診療の記録の適正な保管や管理業務に努めなければならないと思っております。また、電子化されている媒体においても同様に、『患者さまの利益』や『医療の質の向上』さらには『安全の確保』にとって非常に重要となってくる部署です。また、法律で定められた保管義務が忠実に行えるように努力をしなければならない部署だと思っております。
当室の業務は、様々な診療の記録を保管・管理するだけにとどまらず、その中で得られるデータを効率よく集積し、二次的活用ができるように準備をしています。診療録の監査から得られる情報を主として、各種統計項目を設定(院内がん登録や臓器別がん登録、手術情報等)し、疾患を国際疾病分類(ICD-10)を軸に、手術や処置(ICD-9-CM)とリンクさせ、かつ日本標準産業分類の職業分類を利用し、他の因子との因果関係なども統計の項目として予定しております。当室ではSPSS(統計ソフト)を利用し、高度な医療統計を行える体制を整ているところです。
当室では個人情報保護法に則り、適正な個人情報の取り扱いに努め、患者さまの情報が漏れたり、失われたりしないように注意を払って業務にあたっていきたいと思っています。
業務内容
- 入院診療録の適切な保管と管理
- 国際疾病分類(ICD-10)に基づく疾病コーディング
- 各種医療統計業務
- 個人情報保護に係る業務
- 診療情報の開示業務
今後の目標
- 個人情報保護法やガイドラインに基づき、個人情報の紛失防止に努め、安全に配慮した管理をします。
- 入院診療録の点検および記載指導に努め、正確で内容の充実した記録となるようサポートします。
- 入院診療録から得られた情報を元に作成する疾病統計や、院内がん登録から得られる情報などを分析し、患者さまのニーズに応える病院となるための病院運営に関わる資料の提供を目指します。
- 診療記録の標準化を推進します。
- 患者様と医療従事者のコミュニケーションをよりよくする情報ツールとして、説明書や同意書などの文書を整備します。