冬場を迎えプリプリと旨みを増すスケソウダラの卵・タラコ
山芋は土の中で成熟します。
どちらも滋養に富み、寒さに備えて摂りたい食材。
お正月で余ったお餅も加え、体が芯から温まるレシピを用意しました。
「今夜はご馳走」という気分になれるオーブン料理。タラコのグラタンは熱々のスキレットのまま食卓に供します。ジャガイモとお餅が入っているのでボリュームたっぷり。塩分を控えたい方は、減塩タラコを用いてください。
鍋にバター、小麦粉、牛乳半量を入れ、小麦粉のダマが無くなるまで、泡立て器で手早くかき混ぜながら弱火にかける
③にコンソメと薄皮を剥いたタラコを入れて混ぜる
スキレットに④を入れ、上にジャガイモと1/6角に切った餅、トッピング用のタラコを並べ、チーズをのせる
オーブンを200度に予熱し、10分加熱する
パセリを飾り完成
高島平中央総合病院
栄養科 管理栄養士
遠藤 吏紗
祖母が腎臓疾患で人工透析を受けており、食事療法の大切さが身に染みてこの世界に入りました。今は内科病棟で主に糖尿病の患者さまの栄養指導を行なっています。厳格すぎると挫折しやすいので、ムリなく・楽しく・美味しくがモットーです。グラタンを提供したのは私の大好物だから(笑)。タラコとチーズのハーモニーは年齢を問わず気に入ってもらえるでしょう。
ナンプラーを効かせた山芋のスープはベトナムの家庭料理の定番とか。炒った干しエビとつみれ、さらにお正月で余ったお餅もプラスして、腹持ちのいい「食べるスープ」に仕立てました。朝ごはんにすれば1日乗り切れそう。
山芋
「山芋」はヤマノイモ科に属するイモ類の総称で、比較的水分が多く粘りが少ない「長イモ」と、粘りが強い「イチョウイモ」や「大和イモ」などに分けられます。漢方では「山薬」と呼ばれ、滋養強壮の生薬。独特のネバネバ成分は水溶性食物繊維とタンパク質が結合したもので、糖質や脂質の腸からの吸収をゆるやかにする働きがあり、メタボ予防に◎。デンプンが一部デキストリン化し、かつ消化酵素のジアスターゼが含まれているので生でも食べられます。加熱すれば一転ホクホクの食感に。
山芋は皮を剥き、食感や風味を活かすためにスプーンで荒く削ぐ
つみれの材料を粘りが出るまでよく混ぜ合わせ、一口大の大きさに丸める
鍋に火をかけ、サラダ油を入れて干しエビを軽く炒め、香りが立ったら水を加える
沸騰したら中火にして和風だしとナンプラーを加え、②を入れてアクを取りながら5分程煮る
弱火にし①の山芋を少しずつ加え、時々かき混ぜながら10分ほど煮て、1/6にカットした切り餅を入れる。2〜3分ほどど煮たあと、砂糖、塩で味を整える
高島平中央総合病院
栄養科 主任 管理栄養士 坂口 舞
小6の時、事故で食道に穴が開く怪我をして入院。3日間の絶食でご飯が元気の源だと実感し、食の道に進みました。現在は摂食嚥下チームを率い、口腔ケアや嚥下リハビリの指導に尽力中です。食べる力を取り戻した患者さまの笑顔が嬉しいですね。ボリューミーなスープは山芋のビタミン・ミネラル、豚&鶏肉のタンパク質、干しエビのカルシウムで栄養バランス満点!